ワックス・コーティング

撥水、疎水、親水って?

よくコーティング剤やワックスのパッケージに、撥水・疎水・親水とかって書いてありますよね。ここでは一般的に言われるそれぞれの特徴を知って、比較していきましょう!

撥水・疎水・親水の違い

撥水(はっすい)

撥水とは読んで字のごとく、水をはじく性質のことです。撥水性のコーティングが施されたボディに水がつくと、コロコロした水玉ができますよね。この水玉の形状、ボディと水滴との角度によって、撥水や親水という分類がされています。

水玉の形状を厳密に区別する為に用いるのが、接触角度です。これは、ボディと水滴表面が作る角度のことを言います。一般にこの角度がおおよそ90度以上になるものが、撥水性と言われるものです。

さらにコーティング剤の中には接触角120度以上になるものもあり、これを強撥水、150度以上になるものは超撥水と呼ぶことがあります。

疎水(そすい)

一般的に使われる疎水という言葉は、本来の疎水の意味とは異なります。これが、撥水・疎水・親水という表現を分かりにくくしている原因です。

本来の疎水性の意味は、水となじみにくいという意味です。例えば、油は水には溶けず、浮きますよね?つまり油は疎水性です。本来の意味では、撥水性は疎水性の中に含まれます。

しかし、一般でいう疎水の意味は、水がボディから自然に水が流れていきやすいという意味で使われます。疎水性コーティングが施されたボディーに水がつくと、撥水性ほどの水滴ができるわけではなく、大きな平たい水の塊となって流れ落ちていきます。

水滴がまとまり一気に滑り落ちるので、疎水性は撥水性よりも水はけがいいといわれています。水滴の接触角度は大体60度くらいです。

親水(しんすい)

よく疎水性と同じように使用されてしまっているのが、この親水性です。そもそも親水性とは、疎水性とは対照的に水となじみやすいという意味です。

一般的に言われる親水は、疎水よりもさらに水がべたっと薄くくっつくような状態です。ただ、実際の効果としては疎水性コーティングも親水性コーティングもほぼ同じようなものです。

それぞれのメリットデメリット

【撥水】

🌟メリット🌟
・水弾きが一目でわかり、水滴がついた状態でもキレイに見えるというのが大きな利点です。
・光沢効果やキズ防止効果があります。

⚡デメリット⚡
・水玉となった水滴がレンズの役割を果たし、イオンデポジット(※)が出来やすくなります。
・水滴が乾いて行く時に水滴に含まれる汚れが、どんどん小さく固まり、とても強い汚れとなってしまいます。例えばフッ素加工したフライパンの上で水滴が蒸発して行くのと同じです。
※丸く膨らんだ水滴がレンズとなり、太陽光で跡が焼きついてしまったもの

【疎水】

🌟メリット🌟
・水はけが良く、雨が降ったあとでもボディーに水が残りにくい
撥水に比べイオンデポジットができにくくなります。
・撥水に比べ汚れがつきにくい

⚡デメリット⚡
・小雨の場合だと、撥水性とほぼ同じように水をはじいてしまいます。つまりある程度の雨量がないと、疎水性の効果というのは期待できません

【親水】

🌟メリット🌟
・水が薄く広がるので、イオンデポジットができる可能性がとても低いです。
・水が広がるので早く乾燥します。
汚れも全体に薄く乗った状態になるので、落としやすくなります。

⚡デメリット⚡
・理想的な親水状態を維持するのが難しいことです。雨などで汚れがついていくうちに、汚れが塗装と水の間に存在するので疎水性に変化し、水をはじくようになってしまいます。

おわりに

それぞれに長所と短所があります。またコーティング剤やワックスでも変わってきてしまいます。ライフワークや予算に合わせ、あなたにあったケアを見つけて行きましょう🤠

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